こんにちは、ゆうゆーです。
長らく保有率トップだったトレジャー・ファクトリーを分析します。
最初に、簡単に事業内容を確認しておきます。
トレファクは、総合リユースショップ「トレジャーファクトリー」と、衣料品に特化したリユースショップ「トレジャーファクトリースタイル」を、関東から全国に向けて展開している企業です。
取扱い品目は衣料品の割合が高く、古着屋という位置付けに近いかもしれません。
では、「私の投資方針と投資手法」に従って分析してゆきます。
ステップ1:『今後安定して成長すると思われる企業』であるか?
A.成長ストーリーは存在するか?
典型的な「エリア拡大型」の成長ストーリーを持っています。
トレジャー・ファクトリーというリユースショップを増やせば増やすほど、業績もそれに伴って拡大してゆくものです。
この成長ストーリーで、創業以来18期連続での増収を達成しています。
過去の実績を見れば、成長ストーリーの有効性は一目瞭然です。

B.成長ストーリー崩れの三大要因に対し、耐性を持っているか?
1.成長限界に対して
まだ主に関東近郊にしか出店しておらず、出店余地は十分に残されています。
最近、関西へも出店を開始しており、出店意欲も旺盛だと判断できます。
また環境省の資料によれば、自動車を除くリユース業界の市場規模が約1兆円、そのうち店頭販売の市場規模は約5000億円と推計されています。トレファクの特化している衣料品に限っても、約1500億円の市場規模です。
直近の2014年2月期のトレファクの売上高が約100億円ですから、他の中古品小売店からシェアを奪う余地は十分に残されています。
2.景気悪化に対して
不況に強い商品として、低価格品、必需品、消耗品を私は挙げていますが、トレファクは中古品を扱うだけあって、低価格品が当てはまるでしょう。
景気が悪くなれば、買い控えを考える人が増えてくる分、新品から中古へと興味がシフトする人も同じように増えるであろうことは、
想像に難くありません。
ちなみに2009年の不況期は、わずかな営業減益となっています。次に来る不況がリーマンショック以上の巨大不況でなければ、業績は何とか横ばい程度で耐えてくれるでしょう。
3.他社との競争激化に対して
リユースショップという業態は、参入障壁そのものは高くありませんが、軌道に乗る(安定的に利益を出す)までのハードルは高いと思います。
商品が一点物であったり、値付けや仕入れ数量の調整が難しいという特性上、在庫管理が煩雑になりがちで、同業の買取王国はここに苦戦しています。
トレファクは、独自開発したPOSシステムによりこの課題をクリアしており、利益率や在庫回転率が同業他社と比較してもかなり優秀であることが、このシステムの有効性を物語っています。このPOSシステムが競争力の源泉、とIR資料にも明記されています。
買取王国を含め、多くの中小の同業他社との競争になったとしても、既に確立されたシステムを持つトレファクが負けることは考えにくいですね。
唯一の脅威が、トレファクと同じく順調なセカンドストリートですが、同社とは営業エリアを上手く棲み分けており、現状は競争を避けられています。(ハードオフなどは取扱い品目が異なるため、ライバルとは見ていません)
尚、最大手のセカンドストリートでも売上はせいぜい300億円程度ですから、同社とトレファクの二強の占めるシェアもまだまだ低い状態です。しばらくは共存しながら、両社共にシェアを拡大してゆくものと思われます。
C.もしも成長が失敗に終わった場合のリスクはどの程度か?
自己資本比率は57%で、財務体質はまずまずです。
収益性も同業他社との比較では優秀ですが、もう一段上が欲しいです。
キャッシュ・フローは普通です。
またこの企業の特徴として、IR資料が非常に親切である点が挙げられます。決算説明資料も四半期ごとにご丁寧に公開されており、このおかげで突っ込んだ企業分析がやりやすく、これはプラス材料です。
総合的に見て、リスクは「やや低い」程度と判断します。
ステップ2:『割安な価格』であるか?
まずは、PERの適正水準を決めます。
過去の実績およびROE水準から、成長率を15%と想定しますので、仮のPER適正水準は12.0倍~18.0倍となりますが、リスクがやや低いことを鑑みて、適正水準を5%増しにします。
従って、この銘柄のPER適正水準は、12.6倍~18.9倍 となります。
現在の、この銘柄のゆうゆー予想PERは12.0倍ですが、発表したてホヤホヤの今期の予想を基に出したPERであることを考慮すると、もう少し高めに見ておいた方が無難かもしれません。
新規に買うとしたら、もう少し安くなるのを待ちたいところですね。もっとも、売るべき水準では全くありません。
私の保有銘柄の中でも特に出来高が低く、トップクラスの地味銘柄ですね。間違っても急激に成長を遂げるようなことはないでしょうから、あわよくば一攫千金を狙いたい、などと考える方には極めて不向きです。地味に、堅実に、コツコツ・・・・・という方に向いている銘柄だと思います。
もちろん私も、この銘柄にはそんな地味な成長を期待しています。
2014.7.22 追記
ゆうゆー予想PERが19.4倍となり、PER適正水準の上限を上回ったため、7/18に売却しました。
長らく保有率トップだったトレジャー・ファクトリーを分析します。
最初に、簡単に事業内容を確認しておきます。
トレファクは、総合リユースショップ「トレジャーファクトリー」と、衣料品に特化したリユースショップ「トレジャーファクトリースタイル」を、関東から全国に向けて展開している企業です。
取扱い品目は衣料品の割合が高く、古着屋という位置付けに近いかもしれません。
では、「私の投資方針と投資手法」に従って分析してゆきます。
ステップ1:『今後安定して成長すると思われる企業』であるか?
A.成長ストーリーは存在するか?
典型的な「エリア拡大型」の成長ストーリーを持っています。
トレジャー・ファクトリーというリユースショップを増やせば増やすほど、業績もそれに伴って拡大してゆくものです。
この成長ストーリーで、創業以来18期連続での増収を達成しています。
過去の実績を見れば、成長ストーリーの有効性は一目瞭然です。

B.成長ストーリー崩れの三大要因に対し、耐性を持っているか?
1.成長限界に対して
まだ主に関東近郊にしか出店しておらず、出店余地は十分に残されています。
最近、関西へも出店を開始しており、出店意欲も旺盛だと判断できます。
また環境省の資料によれば、自動車を除くリユース業界の市場規模が約1兆円、そのうち店頭販売の市場規模は約5000億円と推計されています。トレファクの特化している衣料品に限っても、約1500億円の市場規模です。
直近の2014年2月期のトレファクの売上高が約100億円ですから、他の中古品小売店からシェアを奪う余地は十分に残されています。
2.景気悪化に対して
不況に強い商品として、低価格品、必需品、消耗品を私は挙げていますが、トレファクは中古品を扱うだけあって、低価格品が当てはまるでしょう。
景気が悪くなれば、買い控えを考える人が増えてくる分、新品から中古へと興味がシフトする人も同じように増えるであろうことは、
想像に難くありません。
ちなみに2009年の不況期は、わずかな営業減益となっています。次に来る不況がリーマンショック以上の巨大不況でなければ、業績は何とか横ばい程度で耐えてくれるでしょう。
3.他社との競争激化に対して
リユースショップという業態は、参入障壁そのものは高くありませんが、軌道に乗る(安定的に利益を出す)までのハードルは高いと思います。
商品が一点物であったり、値付けや仕入れ数量の調整が難しいという特性上、在庫管理が煩雑になりがちで、同業の買取王国はここに苦戦しています。
トレファクは、独自開発したPOSシステムによりこの課題をクリアしており、利益率や在庫回転率が同業他社と比較してもかなり優秀であることが、このシステムの有効性を物語っています。このPOSシステムが競争力の源泉、とIR資料にも明記されています。
買取王国を含め、多くの中小の同業他社との競争になったとしても、既に確立されたシステムを持つトレファクが負けることは考えにくいですね。
唯一の脅威が、トレファクと同じく順調なセカンドストリートですが、同社とは営業エリアを上手く棲み分けており、現状は競争を避けられています。(ハードオフなどは取扱い品目が異なるため、ライバルとは見ていません)
尚、最大手のセカンドストリートでも売上はせいぜい300億円程度ですから、同社とトレファクの二強の占めるシェアもまだまだ低い状態です。しばらくは共存しながら、両社共にシェアを拡大してゆくものと思われます。
C.もしも成長が失敗に終わった場合のリスクはどの程度か?
自己資本比率は57%で、財務体質はまずまずです。
収益性も同業他社との比較では優秀ですが、もう一段上が欲しいです。
キャッシュ・フローは普通です。
またこの企業の特徴として、IR資料が非常に親切である点が挙げられます。決算説明資料も四半期ごとにご丁寧に公開されており、このおかげで突っ込んだ企業分析がやりやすく、これはプラス材料です。
総合的に見て、リスクは「やや低い」程度と判断します。
ステップ2:『割安な価格』であるか?
まずは、PERの適正水準を決めます。
過去の実績およびROE水準から、成長率を15%と想定しますので、仮のPER適正水準は12.0倍~18.0倍となりますが、リスクがやや低いことを鑑みて、適正水準を5%増しにします。
従って、この銘柄のPER適正水準は、12.6倍~18.9倍 となります。
現在の、この銘柄のゆうゆー予想PERは12.0倍ですが、発表したてホヤホヤの今期の予想を基に出したPERであることを考慮すると、もう少し高めに見ておいた方が無難かもしれません。
新規に買うとしたら、もう少し安くなるのを待ちたいところですね。もっとも、売るべき水準では全くありません。
私の保有銘柄の中でも特に出来高が低く、トップクラスの地味銘柄ですね。間違っても急激に成長を遂げるようなことはないでしょうから、あわよくば一攫千金を狙いたい、などと考える方には極めて不向きです。地味に、堅実に、コツコツ・・・・・という方に向いている銘柄だと思います。
もちろん私も、この銘柄にはそんな地味な成長を期待しています。
2014.7.22 追記
ゆうゆー予想PERが19.4倍となり、PER適正水準の上限を上回ったため、7/18に売却しました。
注 記
当記事の内容はこれを書いた時点での私の見通しであり、現時点での見通しは変わっている可能性がありますので、ご注意ください。
当記事の内容はこれを書いた時点での私の見通しであり、現時点での見通しは変わっている可能性がありますので、ご注意ください。
2014/04/24 (木) [3093 トレジャー・ファクトリー]
トレファクの真の脅威は、スマホだと思います。
スマホが普及し、ヤフオクやAmazonマーケットプレイス等のオンライン中古ショップを使う人が増えたら、トレファクの潜在顧客は減るはずなので。。。
スマホが普及し、ヤフオクやAmazonマーケットプレイス等のオンライン中古ショップを使う人が増えたら、トレファクの潜在顧客は減るはずなので。。。
tksnwsさん、はじめまして。
なるほど、そのように考えられる方もおられるのですね。
面白いテーマを提供していただき、ありがとうございます。
次回の記事のネタにさせていただきますので、しばらくお待ちください。
なるほど、そのように考えられる方もおられるのですね。
面白いテーマを提供していただき、ありがとうございます。
次回の記事のネタにさせていただきますので、しばらくお待ちください。
上記の件、記事にさせていただきました。
http://yuyutoushi.blog.fc2.com/blog-entry-276.html
http://yuyutoushi.blog.fc2.com/blog-entry-276.html
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