将来有望な、現在赤字の企業は買ってよいか?

こんにちは、ゆうゆーです。

ご質問がありました。
「将来有望だが、現在赤字の企業は買ってよいか?」という旨の質問です。

実は、このような企業で私も目をつけている銘柄があります。
ライフネット生命保険という会社です。
きっとみなさんもご存知の会社でしょう。

とても分かりやすい成長ストーリーを持っており、
また業界シェアもまだまだ小さく、将来の成長余地も抜群です。

創業以来、爆発的な勢いで契約数を増やしていますからね。
保険の契約数や契約高(売上高)に着目すれば、
間違いなく、ゆうゆー好みの長期安定成長株と言えます。

95.jpg
(ライフネット生命保険 公式サイトより)

さて、この銘柄の唯一にして最大のネックは、
創業以来、未だ黒字化が達成されていないことです。

まず、このような将来有望な赤字企業についての、
ピーター・リンチの考え方をご紹介します。

小型企業への投資は、その企業が利益を出しはじめるまで控えた方がよい。
【ピーター・リンチ】


ピーター・リンチは、もう少し待った方がよいと考えているようです。
ここは、もう少し突っ込んで考えてみたいと思います。

普通に考えれば、赤字企業を買うなんて馬鹿げていますよね。
こんな企業を買うとしたらその理由はただ一つ、
将来、必ず黒字化(それも投資に値するほどの)を達成できるという、
期待を持っていることです。
いわゆる、将来性を買うというやつです。

この会社の売上高(契約高)が今後も伸びてゆくことは、
成長ストーリーや今後の成長余地から考えても、
また過去の実績から見ても、おそらく間違いないでしょう。

利益の方も、現状赤字ではあるものの
その赤字幅は急速に縮小していっていますので、
黒字化を達成するのもそう遠い話ではないと、私は思います。

ただ、もう一つ大切なことがあります。
いくら素晴らしい企業でも、割高で買うようではダメでしたね。

いかに立派な企業でも、高値になればリスキーな投資になる。
【ピーター・リンチ】


成長株の割安さを表す最も頼りになる指標は、PERでしたね。
ですから、この企業についてもPERで割安さを測ればよいのです。

え? EPSがマイナスだからPERは計算できないって??
いえいえ、そんなことはありません。
そのために、予想PERというものがあるのです。

ただし、予想PERというと普通は今期の利益予想を基に計算しますが、
こういう企業の場合、今期の予想PERを計算しても意味がありません。

ここは一つ、おそらく黒字化が達成され業績も安定してくるであろう、
5期後の予想PERを計算してみましょう。

今までのEPSの伸び(マイナスの縮小幅)から、
ライフネット生命の5期後のEPSを50くらいと、ざっと予想しました。
※この予想値はむちゃくちゃ適当ですので、決して当てにしないでくださいね。
 ここで言いたいのは、このように自分なりの予想を立てることが必要だということです。


予想EPSが分かれば、予想PERが計算できます。
今の株価が542円ですから、5期後の予想PERは10.8倍ですね。

このPER10.8倍という数字を見て、
「適正水準が14倍~20倍だから、これは買い水準だ!」
などと、思わないでくださいね。
計算したのは今期予想PERでなく、5期後の予想PERなのですから、
適正水準は当然、上記よりも低いはずです。

ちなみに、ALサービスの5期後の予想PERも計算してみましょう。
今までの実績からEPS成長率を18%とすると、5期後の予想EPSは390です。
現在の株価が2380円ですから、予想PERは6.1倍となります。

ライフネット生命と比べると、かなり割安だと判断できます。

その上、いくらライフネット生命の将来性が有望でも、
既に十分過ぎる実績を残していて、
なおかつ今後の成長余地もまだまだ残っているALサービスと比較すれば、
そりゃあ誰でもALサービスの方が、安心して見ていられるでしょう。

例えて言うなら、あなたがプロ野球の投手補強を担当しているとして、
今年ドラフト1位で楽天に入団した、桐光学園の松井くんを取るか
既に実績十分でまだまだ若い田中マー君を取るか、という話です。

しかも、なんとマー君の方が半額近く安い年俸で取れるのです。
現実のプロ野球界ではありえませんね。

このように考えると、私ならALサービスを選びます。
世の中に、ライフネット生命という1銘柄だけしか存在しないのなら、
買うか買わないか迷いますが、
実績もありつつ成長余地も残されており、なおかつ割安な銘柄が、
ALサービスをはじめこの世の中にたくさん存在する以上、
あえてこの銘柄を買おうか迷うことはありません。

どんな銘柄であっても基準は同じで、ゆうゆー投資法では、
「今後の安定成長が期待できる株を、割安で買う」に尽きます。
将来性が同じであれば、より割安な方を、
割安さが同じであれば、より将来性に期待が持てる方を買うべきです。

私は、いつかライフネット生命を買うことはあるかもしれませんが、
それはきっと、もう少し先になることでしょう。

十分調査されていない会社の株に、
投資するのに遅すぎるということはない。
【ピーター・リンチ】
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コメント

ありがとうございます
プロとアマの差は買うタイミングということですね。

とはいえ良い銘柄であれば「待つこと」さえできれば大きな失敗はしないですよね。

ライフネットで言えば、赤字で配当も当分でないみたいですね。人気投票でいえば、今は票は集まりませんね。

相場は結果が早く欲しい人の集まりですから、そういうことも考えなければダメなんでしょうね。

次の銘柄選択は、資金に余裕があってもよく考えてからにします。

  • 2013-10-31 | 10:42 |
  • いいですねえ | URL |
  • [edit]
Re: ありがとうございます
いいですねえさん、こんにちは。

記事で挙げたライフネット生命を例にとると、
将来の業績をいかに読み切れるか、これにかかっていると思います。
今の株価が適正かどうかも判断しづらく、
現時点ではなかなか難易度の高い投資だと言えるでしょう。

おっしゃられる通り、市場には「待てない」投資家だらけですので、
今のところ、株価は右肩下がりですね。
ただ、テンバガーを狙えるような素晴らしい銘柄である可能性も、
十分秘めているように感じます。

私としては、10倍高は取れないかもしれませんが、
もう少し待って業績が読みやすくなってから判断したいと思います。
  • 2013-10-31 | 12:02 |
  • ゆうゆー | URL |
  • [edit]
No title
面白い記事ありがとうございます。
同社の市場の1%でも取れれば、今の100倍の企業になるというサクセスストーリーに惹かれて買ってみたのですが、余りの弱さに数日で投げてしまいました。
悪い会社じゃないと思うのですが、色々計算してみると4年5年ぐらいは先を織り込んでいそうな株価に感じられ、更に、契約数の伸びに鈍化を感じ手放してしまいました。契約保有高が増えると解約数も増えるので、結構すぐに成長が止まる状況に見えてしまったのです。
ここの説明を聞くと、途方もない企業になるようにも思えたのですが、配当出るのが19年、今の契約のペースだと、かなり割高ですよね。
冷静な判断が大事だと感じまいた。
  • 2013-11-01 | 15:38 |
  • タカ | URL |
  • [edit]
Re: No title
タカさん、はじめまして。

そうですね、将来性においても割安さにおいても、
あまりに未知数な部分が多すぎて、ちょっと手が出せませんね。

今年の流行語には反してしまいますが、
この銘柄を「いつ買うか?」と聞かれたら、
「後でしょ!」と答えてしまいそうです。

たとえテンバガー候補の銘柄であっても、
1年や2年の間に10倍になるわけではありませんから、
ある程度実績が残せることを確認し、綿密な分析を終えた後で
じっくり買っても遅くない気がします。

もしその頃には既に割高で買えなかったとしたら、その時はその時で、
私はこの銘柄に縁がなかったのだと諦めるまでですね。
  • 2013-11-01 | 17:00 |
  • ゆうゆー | URL |
  • [edit]

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投資パフォーマンス

■ 初期資産:100.0 万円
■ 現行資産:275.2 万円
■ 運用日数:1294 日(3年6ヶ月)
※ 2016.10.29 更新
年度 ゆうゆー TOPIX
 2013年(4/15~) +30.8 % +14.4 %
 2014年 +80.1 % +8.1 %
 2015年 +29.8 % +9.9 %
 2016年(~10/29) -10.0 % -10.0 %
トータルリターン +175.2 % +12.3 %
平均年利 33.0 % 5.9 %
上記は、ブログ公開用のサブ口座の運用記録です。
メイン口座の方は非公開とさせていただきます。
手数料、税金、配当、優待等は加味していません。

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