リスクに対するリターンを高める

こんにちは、ゆうゆーです。

前回の記事で、私は日本国内の個別株、それも小型株のみ、
たった数社だけを投資対象として選んでいる、とお話しました。

そこで、疑問として沸いてくるのが、
「そんな狭い範囲に限定して、リスクは大きくないのか?」
ということでしょう。

まず、大型株と小型株の違いでよく挙げられるのが、流動性の差です。
小型株は大型株に比べ、流動性が低い場合が多いのです。

流動性が低い銘柄は、自分が買うことで株価が大きく動いてしまい、
目的の価格で買うことが難しいのです。
資金量が増えれば増えるほど、これは顕著です。
また、売る時も同じ問題にぶつかってしまうでしょう。
こういうのを、流動性リスクと言います。

ただ、一つ心得ておきたいのは、
私たちは長期投資をしているのだ、ということです。

流動性が問題になるのは、買う時と売る時だけです。
長期投資では、買い時や売り時なんてそうあるものではありません。
多くの場合、上手く買えたか、上手く売れたかよりも、
成功企業を選べたか、または忍耐強く持ち続けられたかが、
成否を分けることになるでしょう。

頻繁に売買を繰り返す短期投資では、流動性が低いのは大問題ですが、
長期投資の場合は、流動性など大した問題ではありません。

また、流動性の低い銘柄は急激に株価が動いて驚くこともありますが、
その時点で売りも買いもしなければ、別に実害はありません。
逆に、流動性の高い銘柄は株価急落リスクが低いのかと聞かれると、
全くそんなことはありません。

いくら流動性が高かろうと、業績が悪ければ、
株価は容赦なく下がってゆきます。
長期的な株価変動に対しては、流動性など何の影響力もありません。

流動性は痛みや苦痛、そしてもちろん損失を救ってはくれない。
【ピーター・リンチ】


また、流動性という観点以外でも、
日本国内の個別株(しかも小型株)たった数社に賭けるということで、
一見リスキーな投資に見える人もいるでしょう。

たまたま投資している数社が全て倒産してしまったら、
投資資金の全額を失ってしまうことになりますからね。
日経平均への投資なら、225社の全てが倒産しない限りは、
全額を失うことはありません。

ですので、インデックスファンドや外国株、
また株式以外の投資先にも分散させることと比べれば、
確かにゆうゆー投資法のリスクは高いでしょう。
これは否定しません。

ただ、私たちは何のために投資をしているのか、という話です。
もちろん、お金を大きく増やすためです。

私は、リスクと同じかそれ以上に、リターンを重要視しています。
もちろん、このように考えられるのは余剰資金だからです。
リターンよりもリスクを最優先に考えるのなら、最初から元本保証の投資をすべきです。

分かりやすく数字で表すなら、
リスク0、リターン1の投資(定期預金)よりも、
リスク1、リターン3の投資(幅広い分散投資)よりも、
リスク2、リターン10の投資(ゆうゆー投資法)を、私は選びます。

まずは、リターンを大きくする投資方法を考え、
その中でリスクを最小限に抑える投資方法を考えたいのです。

そこで、長期安定成長株へのバリュー投資という、
私の中では最大のリターンをもたらすであろう投資法を根幹とし、
その中でリスクを少しでも抑えるため、複数の企業に分散させたり、
保有株の割安度が低い(=期待リターンが低い)場合は、
いくらかをキャッシュで持つ、という方法をとっているのです。

ひとつ注意してほしいのは、信用取引のように、
リスクもリターンも同じ割合で上がるような投資方法を、
私は採用するつもりはありません。

資金が2倍になるか全額失うか、半々の確率で起こるギャンブルなら、
たとえ期待値は±0でも、まともな人間なら参加しないでしょう?
それと同じです。
もしも、株式投資の期待値が定期預金の金利程度しかないなら、
私は絶対に株式投資などやりません。

リスクに比べ、リターンが大きく上がるような方法であるからこそ、
リスクを取る意味が出てくるのです。

バフェットはリスクについて、次のように言っています。

リスクが高いと思われる投資も、確率を勘案した利益が、
確率を勘案した損失を大きく上回っている場合には、
実はリスクはあまり高くないのである。
【ウォーレン・バフェット】


長期安定成長株へのバリュー投資を行うことで、
「勝つ確率」と「勝ちの大きさ」を高め、
また、複数銘柄でそれを行うことで「勝つ確率」をさらに高め、
「勝ちの大きさ」があまり期待できなくなってきた時は、
今度は「負けの大きさ」を抑えるため、キャッシュの比率を上げる。

バフェットの言う「リスク」に当てはめて考えるなら、
これは、かなりリスクの低い投資方法とは言えないでしょうか?

攻めの投資で大切なことは、とにかくリスクを下げることではなく、
リスクに対するリターンをできる限り高めることです。
それを忘れては、何のために投資をしているのか分かりませんからね。

どうしても元本を死守したいならば、お金持ちになる夢は諦めて、
定期預金の微々たる金利で我慢するしかないでしょう・・・。

コメント

桧家は、子会社である 日本アクアより時価総額低いのはなぜですか?
Re: タイトルなし
さらいさん、こんにちは。

子会社といえど別の会社ですから、そういうことも有り得るでしょう。
ただ一つ言えることは、時価総額は企業価値を表す数字などではなく、
簡単に言えば、株価と同じです。
つまり、短期的には実にデタラメに動くということです。

時価総額=企業の価格
株価=1株あたりの企業の価格 ですからね。
日本アクアの株価が上がれば桧家は利益計上するのでしょか?
さらい様へ。
さらい様。こんにちわ。
代わりに私が答えましょう。

>>日本アクアの株価が上がれば桧家は利益計上するのでしょか?

→桧家ホールディングスのIR担当に直接聞いてみることをオススメします。
http://www.hinokiya-holdings.jp/contact.html

いくらゆうゆーさんといえども桧家HDの内部事情までこと細かく把握することは不可能と思われます。
IRに問い合わせるのは、結構おもしろいですよ。

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