「有事は買い」なのか?

こんにちは、ゆうゆーです。

「有事は買い」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、
先の東日本大震災ではないでしょうか?

私はその頃、株式投資をしていませんでしたので
後からチャートを見返して書いているだけなのですが、
ほとんどの銘柄のチャートにおいて、この東日本大震災の時には、
長い下ひげをつけているようです。

日本マクドナルドホールディングス 5年チャート
※著作権の問題により、直接画像を載せることは控えます・・・。

こんな感じですね。

マクドナルドは特に顕著だったので引用させていただきましたが、
程度の差はあれ、どの銘柄もだいたいこんな風になっています。

こんなチャートを見ると、まさに「有事は買い」という感じですね。

仮にマクドナルドを震災直後の1700円くらいで買えば、
それ以後、現在に至るまで一度たりともその株価を下回ることはなく、
素晴らしい買い物になっていたことは間違いありません。

暴落は、目をつけた会社の株を買う絶好の機会である。
調整(暴落のウォール街流の呼び名)は、
素晴らしい会社の株をバーゲン価格まで下げてくれる。
【ピーター・リンチ】


先ほども言ったように、ほとんどの銘柄においてこの震災の暴落は、
素晴らしい買い場を提供してくれました。

・・・しかーし!!

あくまでこれは、「ほとんどの銘柄において」です。
「全ての銘柄において」とは言っていません。

つまり、こうなっていない銘柄も存在するということです。
それはどんな銘柄でしょうか?

中には、震災で逆に上がるような復興関連銘柄もあるようですが、
そんな銘柄はとりあえず置いておき、
震災で株価は暴落したものの、その後反発するどころか、
逆にさらに下がっていったような銘柄です。

もうここまで言えば、そんな銘柄の具体例を挙げられますよね?

東京電力 5年チャート

そうです。
かの有名な、東京電力です。

「有事は買いだ~」と言って、大きな下ひげを期待して、
ここぞとばかりにこの銘柄を買った人は、
その後きっと悲しい結末を迎えたことでしょう。

マクドナルドと東京電力、東日本大震災により
一方は絶好の買い時、一方は最悪の買い時となったわけです。

「有事の暴落は買い」という単純な考え方は、とても危険です。

その有事は、その企業に一体どれだけの影響を及ぼすか、
その企業について自分の持っている最大限の知識と、
あとは想像力を働かせて、よく考えないといけません。

こういう面で、よく知っている企業に投資する強みが発揮されますね。
マクドナルドの店舗が全国にどれだけあって、
そのうち被災地にはどれだけあるのかも全く知らないようでは、
マクドナルドの震災によるダメージはどれくらいのものになるのか、
判断のしようがありませんよね。

思い当たる節の全くない、意味不明な株価の下げなら買い時でしょう。
ですが、有事の下げについては、
それが買い時の場合も売り時の場合もありますから、
有事の際の、ファンダメンタルズの再分析は必要不可欠です。

同じように、景気後退により株価が下がっていても、
それだけでは買い時とは言えません。
不況でも利益を大きく落とさないようなビジネスをやっているなど、
不況を十分に乗り越えられる体力を持つ企業であってこそ、
それが素晴らしい買い時になるのです。

いろいろ書きましたが、結局やることはいつでも同じです。

ステップ1 :『今後安定して成長すると思われる企業』を複数見つけ、
ステップ2 : それらの企業の株を『割安な価格』で買い、
ステップ3 :『』の条件が崩れない限り、永久に持ち続ける。


既にステップ2までは終わっているのですから、
後はどんな状況になろうとも、ただステップ3を守り抜くのみです。

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