なぜPERはこんなにもバラバラなのか?

こんにちは、ゆうゆーです。

先日、いいですねえさんよりご質問がありました。

「ゆうゆーさんの保有銘柄はどれも同じように成長性が高いはずですが、
アサンテやフジはPER8倍、トレファクやALサービスは14倍ということで、
大きく違っており、この原因はドコにあると思いますか?」


という内容です。

鋭い質問ですね。
確かに、不思議な現象ではあります。

まぁ、低PER、高PERといってもその原因は実にさまざまですので、
一括りにして語れるものではないことは間違いないと思いますが、
主としてどんな原因がありうるのか、ちょっと考えてみたいと思います。

まず考えないといけないのは、その銘柄はどんな種類の株かということです。

新聞の株式欄を見れば、PERが実にさまざまであることに驚かされるだろう。
また、急成長株ほどPERは高く、低成長株ほど低く、
市況関連株はその中間であることにも気づくだろう。
電力株の平均は、7~9倍、優良株は、10~14倍、
急成長株は、14~20倍といったところである。
【ピーター・リンチ】


成長性が高いほどPERも高くなっているのは、まぁ当たり前ですね。
これは容易に理解できると思います。
逆にこうなっていないのであれば、それはつまり儲けるチャンスだということですね。

ただ、今回の質問の意図はそういうことではなく、
成長性が同じであってもPERが異なるのはなぜか? ということでしたね。

では、成長性がほぼ同程度と思われる三つの銘柄を例に挙げてみます。

[9983]ファーストリテイリング : 予想PER 約40倍
[3085]アークランドサービス : 予想PER 約14倍
[7605]フジ・コーポレーション : 予想PER 約8倍


成長率はどれほども変わらないのに、
PER40倍の銘柄があったり、PER8倍があったり、不思議ではないですか?
不思議ですよね・・・。私は不思議です。
ご質問をくださった、いいですねえさんのコメントにもあるように、
単なる誤差で済ませられるレベルの差ではありません。

PERがこんなにも異なる原因として、
私は、大きく分けて二つの理由が考えられると思います。
一つは「人気」で、もう一つは「ファンダメンタルズ」です。

一つ目の「人気」とは、例えば

・ネームバリュー
・上場先(東証一部? ジャスダック? 札証?)
・業界全体の成長性や将来性
・事業内容の華やかさ


などが挙げられると思います。
まだまだ他にもたくさんあるでしょう。
ピーター・リンチいわく、社名なんかも関係しているそうです。冗談ではなく・・・。
「まんだらけ」なんて力の抜ける社名ですから、成長株なのにPERはかなり低いですよね。


元AKBセンターの前田あっちゃんの単独ライブがあると聞けば、
チケット代1万円払っても行きたい!という人はたくさんいるでしょう。
でも、これが全く無名な高校生の単独ライブだったら、
チケット代が1000円でもほとんど売れません。
たとえその高校生が、あっちゃんよりも歌が上手だったとしても・・・。

ファーストリテイリングの株が売れて、ALサービスの株が売れない理由、
これは主に「人気」が関係しているものと思います。

二つ目の「ファンダメンタルズ」とは、
例えば成長性は同じでも、自己資本比率20%と70%ではリスクが違いますから、
当然、リスクの低い後者の方がPERが高くて然るべきですよね。

自己資本比率に限らず、利益率や、ROAや、キャッシュ・フローや、
直近の業績の好調さなどの違いにより、今後の期待度が違ってきますので、
もちろん期待が高い方がPERも高くなってくるでしょう。
成長率が違う場合のPERの違いも、このファンダメンタルズの差によるものですね。

ALサービスに比べ、フジ・コーポレーションの株が売れない理由、
これは主に「ファンダメンタルズ」が関係しているものと思います。

中には、人気でもファンダメンタルズでもない原因もあると思いますが、
(例えば、仕手筋の仕掛けや、大株主の大量の立会外分売など・・・)
こういう短期的に株価を歪めるような例外を除けば、この二つのどちらか、
あるいはその組み合わせで差が生じているのではないでしょうか?

イメージとしては、次のような感じです。

ファーストリテイリング : 人気 ★★★★★    ファンダ ★★★★★
アークランドサービス  : 人気 ★★       ファンダ ★★★★★
フジ・コーポレーション : 人気 ★★       ファンダ ★★★
アサンテ        : 人気 ★        ファンダ ★★★★
ミクシィ        : 人気 ★★★★★★★  ファンダ ★


★の数が多いほど、PERも高くなりやすいというわけです。
あくまでイメージですので、この★の数は適当ですよ。

「ファンダメンタルズ」という言葉を「実力」に置き換えれば、
「人気」と「実力」で対になり、イメージしやすいかと思います。
プロ野球界でも、昔は人気のセ、実力のパ、などと言われていましたよね。
実力は低くても、テレビ中継を繰り返すなどして人気さえ上がれば、観客動員数は増えるのです。


もう言うまでもないと思いますが、
狙い目はもちろん人気が低く、ファンダメンタルズが良い銘柄ですね。

ソーシャルゲーム業界のような高成長産業に属する企業であれば、人気も高く、
実力(ファンダメンタルズ)が高くても、PERも高すぎる場合がほとんどです。
一方、外食産業のような成熟産業の中から実力の高い成長株を見つけた場合、
それは、ピーター・リンチの言葉を借りれば、
砂漠の中の一輪の花である可能性が極めて高いのです。

人気業界の人気企業は避けた方がよい。
冷え切った成長性の乏しい業界でうまくやっている企業への投資は、
往々にしてよい投資結果に結びつく。
【ピーター・リンチ】


もちろん、成長率が高くPERが低いというだけで買うのはダメで、
他の銘柄に比べてPERが低いのは何故なのかを調べ、
その原因がファンダメンタルズでは無さそうなら、GO! でよいでしょう。

人気が無く、ファンダメンタルズも悪い銘柄であれば、
アベノミクス上昇後の今でさえPER5倍未満で売られていたりしますが、
こんな銘柄を買っても、あまりよい結果を生まないことが多いですね。

そして間違っても、人気だけが高くてファンダメンタルズが悪い銘柄を、
長期保有するつもりで購入してはいけません。
まさかそんな人はいないと思いますが、株に興味を持ち始めた頃って、
意外とこういう銘柄に惹かれるんですよね・・・。

人気化した株は急騰するが、夢を買っているだけなので、落ちる時も急だ。
【ピーター・リンチ】


その銘柄がそのPERに落ち着いている理由は実にさまざまですので、
一言で言い表すことなど到底できませんが、
「主に人気が原因か? ファンダメンタルズが原因か? その両方か?」
これくらいの判断はできるようになっておいて、損はないかと思います。
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コメント

行列に並ばない
ゆうゆーさん、回答ありがとうございます。

ゆうゆーさんを最初に注目したのは、フジを保有していたからだったのを思い出します。自分と同じ銘柄を持っている人になんとなく親近感がわくのは投資の世界のあるあるですね。

フジの場合、ROEは高く、出店余地もあり、雪は毎年降ります。企業名は地味で認知されにくい(から良い)。今年のように降雪地域が南下してきて、いずれ西日本でもスタッドレスタイヤが必須になる日が来るかもしれないなあと思ったり。

と、勝手に妄想しながら「動かない」株価を眺めているのが、長期投資が流行らない理由ですかね。

人気銘柄の行列に並ぶのではなく、このような銘柄の行列の先頭に立つのが長期投資ですよね。

他のみなさんが同じ銘柄をどんな理由で買ったのかに大変興味があります。記事の題名が「フジコーポレーション」だったら、マネして買った初心者の大きな安心感につながると思います。暴落したとき売るのではなく買うことができると思います。ゆうゆーさんなら買い煽りにはなりません。長期投資はみんなが笑える方法だからです。

ゆうゆーさんは今、長期投資ランキング堂々の第3位ですが「ゆうゆー投資法」にも私は仮想投資しています。いずれ1位になるときがきたら、PERも8倍から14倍になっているかもしれません。



  • 2014-02-19 | 11:42 |
  • いいですねえ | URL |
  • [edit]
No title
お世話様です。
一つの目安としてこんな考え方をしています。
 R=(時価総額+有利子負債)/営業利益
 PER=時価総額/(営業利益*0.6)なので有利子負債が無い時に
 R=8~10はPER13.3~16.6に相当します。(フェアバリューの目安)

フジコーポ   (7605):(92億+37億)/17億=7.6   PER8.8 
アークサービス(3085): (209億+0億) /25億=8.36  PER14.6
 事業の収益性に差はありませんが、37億の負債を抱えた
 フジコーポの方が財務的に弱くリスクは高いでしょう。
 事業の成長性や継続性、および経済環境の変化などに対して
 どういう見方をするかはそれぞれの考え方だと思います。

 




  • 2014-02-19 | 23:15 |
  • takeshi | URL |
  • [edit]
Re: No title
takeshiさん、こんにちは。

挙げられている数式の指標は、簡単に言えば、
PERに「有利子負債の大きさ」という要因を加えたものになっていますね。

ただ、おっしゃるように成長性なども関係しますし、
その時点での利益や負債の大きさだけで企業価値は測れませんから、
企業の割安さを、数式のみから正確に測るのは難しいですね。
だったら、一番シンプルなPERを目安にして、
他のファンダメンタルズ要因を自分で加味して修正しよう、という感じで、
私は割安さを測っています。
  • 2014-02-20 | 08:15 |
  • ゆうゆー | URL |
  • [edit]

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投資パフォーマンス

■ 初期資産:100.0 万円
■ 現行資産:275.2 万円
■ 運用日数:1294 日(3年6ヶ月)
※ 2016.10.29 更新
年度 ゆうゆー TOPIX
 2013年(4/15~) +30.8 % +14.4 %
 2014年 +80.1 % +8.1 %
 2015年 +29.8 % +9.9 %
 2016年(~10/29) -10.0 % -10.0 %
トータルリターン +175.2 % +12.3 %
平均年利 33.0 % 5.9 %
上記は、ブログ公開用のサブ口座の運用記録です。
メイン口座の方は非公開とさせていただきます。
手数料、税金、配当、優待等は加味していません。

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