投資環境の進化はメリットか?

こんにちは、ゆうゆーです。

現在の投資環境というのは、10年以上も前と比べれば、
おそらく格段に良くなっているものと思います。

私はそんなに前から株式投資をやっていたわけではありませんので、
他人から聞いた話になりますが、
昔はもちろんインターネットなどありませんでしたので、
電話による注文や、あるいは実際に証券会社に出向いての注文でした。

昔は面倒だったんですね。
そんな時代に生まれなくて良かったです。

・・・と思ってしまいそうなものですが、よく考えると昔は昔で、
メリットもあったように感じます。

まず、こんな面倒な注文方法を取らなくてはなりませんから、
衝動的に注文したり、安易に注文することはきっと少なかったでしょう。
売る時もまた面倒なのですから、きっと徹底的に銘柄を分析して、
完全な自信をつけてから注文するはずです。

また、売買手数料がもっと高かったということも、
長期投資家にとってはプラス要因だったかもしれません。
理由はもちろん、一つの売買に対して慎重になれることです。

さらに、インターネットがありませんでしたから、
企業の決算書などをリアルタイムで入手することは困難だったはずです。

決算が悪かったりしたら、即座に売ってしまいたい気持ちになりますが、
いくら売るべきだと判断しても、何も翌日の寄り付きで売らないといけない、
なんてルールはありません。
もちろん、だらだらと長く持っているのは問題外ですが・・・。

あまりに「早く売らなければ」と考えてしまうと、
肝心の企業分析の方がおろそかになってしまい、
よくよく読み込んでいけば、決算の悪化は実は一過性の問題で、
売り時どころかむしろ買い時だった、ということにもなりかねません。

決算発表から3週間も経ったところでようやく決算書を入手できたのなら、
もうその決算は、十分すぎるほど株価に織り込まれています。
その時点であわてて焦って売っても、もう時すでに遅しですので、
どうせならじっくり分析してから判断しよう、という気にもなれるはずです。
考えてみれば、決算発表の翌日の寄り付きでさえ、時すでに遅しなんですけどね・・・。

郵便が3週間遅れて届くような田舎に住んでいたほうが、
優れた運用成績を残せるかもしれません。
【ウォーレン・バフェット】


ネット取引の発展や手数料の低下というのは、
デイトレードのような短期売買を促進させているだけのような気がします。

ただ一つ現在の方にプラス要因があるとすれば、それはNISAでしょう。
NISAでは、ご存じの通り一度売ってしまえばその枠は再利用できませんので、
売ろうか持ち続けようか迷っているくらいであれば、
持ち続ける選択を取りやすいように思います。
売るべき局面なのに持ち続けてしまうという逆の弊害も、あるにはあるのですが・・・。

NISAという制度に関しては、賛否両論あるようですが、
私は良い制度ではないかと思っています。
まぁ、そう思うのは私が長期投資家だからかもしれませんね。

いずれにしても、昔の方が投資環境が恵まれていたというのは、
あくまでメンタル的な側面においての話です。
実際的には、長期投資家であっても現在の方がはるかに恵まれていることは
間違いありません。

一回の売買につき、手数料が10%かかるものと思っておくのも一案です。
それでも買いたい(売りたい)のなら、正しい売買である可能性は高いです。
実際には1%もかからないことがほとんどなのですから、
現代の安い手数料というのは、メリット以外にありません。

どちらかといえば短期投資向きの環境が整っている現代だからこそ、
長期投資向きのメンタルを身につける工夫が必要ではないか、と思います。

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