こんにちは、ゆうゆーです。
成長ストーリーシリーズ、今回で最終回となります。
本日紹介するのは、次の成長ストーリーです。
成長ストーリー名 : 値上げ型
成長速度 : ★★★★(やや速い)
成長期間 : ★★★★(やや長い)
成長コスト : ★★★★★(低い)
成長安定性 : ★★★★★(高い)
■概要
値上げをすると、通常なら売れ行きが落ちてしまい成長にはつながりませんが、
ある種の企業に関してだけは、値上げをしても売れ行きがほとんど落ちず、
これが長期的な成長につながる場合があります。
値上げされても買わざるを得ない事情があったり、
強力な強みやブランドを有している場合に、この成長ストーリーが生まれます。
星の数からも分かるように、実に素晴らしい成長ストーリーですが、
これを持つ企業など、そうそうあるものではありません。
ただ、売上に対する利益率が異常に高い(50%以上など)企業については、
この成長ストーリーを持っている可能性が高い気がします。
■解説
<成長速度>
企業が値上げをするペースによって自由に支配できますので、
成長速度は速くも遅くもできることになります。
どちらにもできるのであれば、普通は速くしますよね。
ただ、あまりに急激な値上げには「世間の風当たり」という弊害もありますので、
どんな企業もそのような暴挙はしないでしょう。
また、企業が成長するにつれ利益率がどんどん上がってゆき、
値上げに対する利益の上昇率(値上げの効果)が薄れてゆきますので、
最終的には常識的な範囲の成長率に収まってゆきます。
<成長期間>
成長期間はズバリ、「これ以上値上げをすると売れない」というところまで
値段をつり上げるまで続くことになります。
ですが、こんな成長ストーリーを作れるほどのビジネスを持った企業なら、
そういう時期って意外と来ないものです。
特に、一度に20%も値上げされれば諦める人も多いでしょうが、
年に2%くらいの値上げを毎年行うくらいでは、
その商品に愛着を持っている人は買うことをやめたりしません。
いわゆる、ゆでガエル理論というやつです。
たった2%の値上げなど・・・と思いますが、営業利益率が10%の企業であれば、
2%の値上げで営業利益は20%も上がることになるのです。
嘘だと思うなら、一度計算してみてください。もちろん値上げコストが0だという前提の上ですが。
<成長コスト>
成長コストは、はっきり言ってゼロです。
せいぜい値上げの通知や、値上げに伴うシステム変更の費用くらいなものです。
値上げ型の大きな利点の一つは、成長コストがかからないことです。
エリア拡大型は出店費など、新商品導入型は開発費、認知度向上型は広告宣伝費、
M&A型は買収費が、それぞれかかってしまいます。
<成長安定性>
成長安定性も当然、高いことは間違いありません。
一度に大幅な値上げをやりすぎて売れなくなってしまったり、
バッシングを受けてイメージダウン(ブランド力の低下)にならない限りは、
おそらく安泰でしょう。
■企業例
具体例では、OSを独占しているマイクロソフトでしょうか。
ヤフーの一部事業(ネットオークション独占状態)もこれに当てはまります。
もし手数料を上げられても、ここまでの豊富な出品量はヤフオクしかないので使わざるを得ない・・・。
また、ピーター・リンチ先生に教えてもらったのですが、
たばこ会社フィリップモリスも値上げによる成長を何十年と続けています。
たばこ業界というジリ貧産業の中の長期安定成長株、最高ですよね。
こう見ると、ある市場を一社でほぼ独占している状態の時に、
この成長ストーリーが発生しているようです。
■まとめ
選ばれし企業のみが持つことを許される成長ストーリーです。
こんな成長ストーリーを持つ銘柄でお金を儲けることができれば、
きっと、バフェットになった気分を味わえることでしょう。
仕事を競合他社に奪われずに価格を引き上げる力があれば、
それは非常に良い商売だが、
10%値上げする前に嘆願が必要ならひどい商売だ。
【ウォーレン・バフェット】
一見、全く欠点がないようにも思える成長ストーリーですが、
こんな成長ストーリーでも、景気悪化には負けてしまうことはあります。
いくらマイクロソフトの営業利益率が80%を超えていても、
景気が極端に冷え込んでパソコン自体の買い控えが発生すれば、
一時的に業績は落ち込むでしょう。
成長ストーリーはあくまで、投資における判断材料の一つに過ぎません。
いくら値上げ型の成長ストーリーを持った企業であっても、
半永久的に使い続けられる商品を扱っているか、不況に強い商品であるか、
PERは高すぎないか、などの点を軽視してはならないことは、
付け加えておきたいと思います。
さて、ここまで5つの成長ストーリーを紹介してきましたが、
あくまでこれは、私が自分の想像力にて勝手に考えたストーリーに過ぎません。
多少はピーター・リンチやバフェットの言葉を参考にしていますが、
これがそのまま、何かの投資本に載っているわけでもありません。
私のブログの記事全般に言えることですが、参考にするのか、無視するかは、
みなさまご自身でご判断いただくようお願いします。
いずれにしても、成長株投資において成長ストーリーを理解することは、
その成長が止まる時期を判断したり、その成長に潜むリスクを理解する上で、
避けては通れないはずです。
ここまでの5つの記事が、みなさまの保有する成長株の成長ストーリーを
理解する上でのわずかな助けとなれれば、幸いです。
成長ストーリーシリーズ、今回で最終回となります。
本日紹介するのは、次の成長ストーリーです。
成長ストーリー名 : 値上げ型
成長速度 : ★★★★(やや速い)
成長期間 : ★★★★(やや長い)
成長コスト : ★★★★★(低い)
成長安定性 : ★★★★★(高い)
■概要
値上げをすると、通常なら売れ行きが落ちてしまい成長にはつながりませんが、
ある種の企業に関してだけは、値上げをしても売れ行きがほとんど落ちず、
これが長期的な成長につながる場合があります。
値上げされても買わざるを得ない事情があったり、
強力な強みやブランドを有している場合に、この成長ストーリーが生まれます。
星の数からも分かるように、実に素晴らしい成長ストーリーですが、
これを持つ企業など、そうそうあるものではありません。
ただ、売上に対する利益率が異常に高い(50%以上など)企業については、
この成長ストーリーを持っている可能性が高い気がします。
■解説
<成長速度>
企業が値上げをするペースによって自由に支配できますので、
成長速度は速くも遅くもできることになります。
どちらにもできるのであれば、普通は速くしますよね。
ただ、あまりに急激な値上げには「世間の風当たり」という弊害もありますので、
どんな企業もそのような暴挙はしないでしょう。
また、企業が成長するにつれ利益率がどんどん上がってゆき、
値上げに対する利益の上昇率(値上げの効果)が薄れてゆきますので、
最終的には常識的な範囲の成長率に収まってゆきます。
<成長期間>
成長期間はズバリ、「これ以上値上げをすると売れない」というところまで
値段をつり上げるまで続くことになります。
ですが、こんな成長ストーリーを作れるほどのビジネスを持った企業なら、
そういう時期って意外と来ないものです。
特に、一度に20%も値上げされれば諦める人も多いでしょうが、
年に2%くらいの値上げを毎年行うくらいでは、
その商品に愛着を持っている人は買うことをやめたりしません。
いわゆる、ゆでガエル理論というやつです。
たった2%の値上げなど・・・と思いますが、営業利益率が10%の企業であれば、
2%の値上げで営業利益は20%も上がることになるのです。
嘘だと思うなら、一度計算してみてください。もちろん値上げコストが0だという前提の上ですが。
<成長コスト>
成長コストは、はっきり言ってゼロです。
せいぜい値上げの通知や、値上げに伴うシステム変更の費用くらいなものです。
値上げ型の大きな利点の一つは、成長コストがかからないことです。
エリア拡大型は出店費など、新商品導入型は開発費、認知度向上型は広告宣伝費、
M&A型は買収費が、それぞれかかってしまいます。
<成長安定性>
成長安定性も当然、高いことは間違いありません。
一度に大幅な値上げをやりすぎて売れなくなってしまったり、
バッシングを受けてイメージダウン(ブランド力の低下)にならない限りは、
おそらく安泰でしょう。
■企業例
具体例では、OSを独占しているマイクロソフトでしょうか。
ヤフーの一部事業(ネットオークション独占状態)もこれに当てはまります。
もし手数料を上げられても、ここまでの豊富な出品量はヤフオクしかないので使わざるを得ない・・・。
また、ピーター・リンチ先生に教えてもらったのですが、
たばこ会社フィリップモリスも値上げによる成長を何十年と続けています。
たばこ業界というジリ貧産業の中の長期安定成長株、最高ですよね。
こう見ると、ある市場を一社でほぼ独占している状態の時に、
この成長ストーリーが発生しているようです。
■まとめ
選ばれし企業のみが持つことを許される成長ストーリーです。
こんな成長ストーリーを持つ銘柄でお金を儲けることができれば、
きっと、バフェットになった気分を味わえることでしょう。
仕事を競合他社に奪われずに価格を引き上げる力があれば、
それは非常に良い商売だが、
10%値上げする前に嘆願が必要ならひどい商売だ。
【ウォーレン・バフェット】
一見、全く欠点がないようにも思える成長ストーリーですが、
こんな成長ストーリーでも、景気悪化には負けてしまうことはあります。
いくらマイクロソフトの営業利益率が80%を超えていても、
景気が極端に冷え込んでパソコン自体の買い控えが発生すれば、
一時的に業績は落ち込むでしょう。
成長ストーリーはあくまで、投資における判断材料の一つに過ぎません。
いくら値上げ型の成長ストーリーを持った企業であっても、
半永久的に使い続けられる商品を扱っているか、不況に強い商品であるか、
PERは高すぎないか、などの点を軽視してはならないことは、
付け加えておきたいと思います。
さて、ここまで5つの成長ストーリーを紹介してきましたが、
あくまでこれは、私が自分の想像力にて勝手に考えたストーリーに過ぎません。
多少はピーター・リンチやバフェットの言葉を参考にしていますが、
これがそのまま、何かの投資本に載っているわけでもありません。
私のブログの記事全般に言えることですが、参考にするのか、無視するかは、
みなさまご自身でご判断いただくようお願いします。
いずれにしても、成長株投資において成長ストーリーを理解することは、
その成長が止まる時期を判断したり、その成長に潜むリスクを理解する上で、
避けては通れないはずです。
ここまでの5つの記事が、みなさまの保有する成長株の成長ストーリーを
理解する上でのわずかな助けとなれれば、幸いです。
2014/04/02 (水) [五つの成長ストーリー]
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