こんにちは、ゆうゆーです。
いろいろな企業の分析をしていてよく思うことが、
「完璧な企業なんてドコにもないんだな・・・」ということです。
盤石に見えるALサービスだって、豚の伝染病による原価上昇が気になるし、
トレファクだって、今後ヤフオクに客を取られないか気になるし、
フジだって、売ったタイヤが欠陥品で全品回収・・・なんてことが起きないか、
不安がないわけではありません。
もちろん、これらの保有銘柄、監視銘柄に限らず、
世の中の全ての銘柄において投資対象にすることを考えた時に、
必ず何らかの懸念材料は残るはずです。
もし仮に、全く何の懸念材料も見当たらず、
誰が見ても100%確実に年率20%成長を遂げられる! と断言できるような、
超スーパーミラクル銘柄があったとします。
で、この銘柄を私が買うかと聞かれると、おそらく買わないと思いますね。
なぜなら、そのような誰が見ても完璧と言える銘柄であれば、
きっとPBR50倍、PER200倍になっているからです。
業績面での不安はなくとも、株価の下落という不安は払拭されません。
結局のところ、全ての懸念材料を完全に消し去ることなどできないのです。
そこで必要になってくるのが、
小さな不安は無視し、大きな不安を払拭しておく、という考え方です。
私が成長企業を分析する時は、まずは成長ストーリーに着目します。
そして、その成長ストーリーを阻害する主な要因を探してみて、
特にそのような要因が見当たらなければ、投資対象にするようにしています。
この成長ストーリーを阻害する要因として、
私は「成長の限界」「景気の悪化」「他社との競争激化」の三つを調査します。
どれも、大変重要なことだと思います。
ただ、実際には成長ストーリーを阻害する要因は、他にもたくさん存在します。
例えば、大災害の発生、大量の不良品発生、従業員の集団スト、経営者の急死、
流行の変化、粉飾決算の発覚、取引先の倒産、従業員の不正(ベネッセ?)、
情報の漏えい、気候の変化(温暖化)、法律の改正、疫病の流行、為替変動など、
挙げればキリがありません。
ただ、これらを全て調べていたのでは、時間がいくらあっても足りませんし、
いずれかの項目で不安要素が出てくることは、まず間違いないでしょう。
例えば経営者が高齢なら、経営者が交代するリスクが高まります。
ですが、だからといってその有望な企業への投資を控えるのでしょうか?
この答えが「No」ならば、この項目を気にする意味はないわけです。
したがって、私は先に挙げたような細かい要因はほとんど無視し、
本当に重要だと思える三大要因に絞って、分析をするようにしています。
ただし、企業によっては他の要因についても分析することはあります。
例えば、おしゃれな衣料品を扱う会社ならば、
流行の変化は大きな成長阻害要因ですので、調査は必要でしょう。
そのあたりは、常識的に考えることは欠かしません。
もちろん、この方法では全ての成長阻害要因を掴むことはできませんから、
ある一定の確率で必ず失敗することになります。
ですが、成長阻害要因を全く把握しないまま投資に踏み切った際の勝率を
仮に50%とすると、この三大要因だけでもクリアしていることを確認すれば、
勝率を80%にまで上げることは可能だと考えています。
人間の死因の上位7位までの対策だけでもしっかりと取り組んでおけば、
全死因の76%を防ぐことができることと、まさに同じですね。
参考記事:株式投資よりも、まずは長生きを
余談ですが、みなさまの中には自動車を運転される方も多いと思います。
極力、自動車事故を起こさないようにしたいならば、
交差点にさえ気をつけていれば、事故を起こす確率を半分以下に減らせます。
もちろん、交差点以外でも注意して運転すべきですよ! 交差点は特に注意、ということです。
銘柄分析であれ日常生活であれ、完璧を求めようとしてもそれは無理な話です。
結婚相手と株式銘柄は、完璧を求めすぎると結局は何も手に入りません。
かといって、肝心なところを妥協してしまうと、
どちらもすぐにサヨナラしてしまう原因になってしまうでしょう。
であれば、しっかり見ておくべきポイントはどこであるのか? ということを、
理論や実績、経験などからきちんと把握しておくことが重要ですね。
その株を持っている理由を四行で述べられないなら、
おそらくその株は持つべきではない。
【ピーター・リンチ】
いろいろな企業の分析をしていてよく思うことが、
「完璧な企業なんてドコにもないんだな・・・」ということです。
盤石に見えるALサービスだって、豚の伝染病による原価上昇が気になるし、
トレファクだって、今後ヤフオクに客を取られないか気になるし、
フジだって、売ったタイヤが欠陥品で全品回収・・・なんてことが起きないか、
不安がないわけではありません。
もちろん、これらの保有銘柄、監視銘柄に限らず、
世の中の全ての銘柄において投資対象にすることを考えた時に、
必ず何らかの懸念材料は残るはずです。
もし仮に、全く何の懸念材料も見当たらず、
誰が見ても100%確実に年率20%成長を遂げられる! と断言できるような、
超スーパーミラクル銘柄があったとします。
で、この銘柄を私が買うかと聞かれると、おそらく買わないと思いますね。
なぜなら、そのような誰が見ても完璧と言える銘柄であれば、
きっとPBR50倍、PER200倍になっているからです。
業績面での不安はなくとも、株価の下落という不安は払拭されません。
結局のところ、全ての懸念材料を完全に消し去ることなどできないのです。
そこで必要になってくるのが、
小さな不安は無視し、大きな不安を払拭しておく、という考え方です。
私が成長企業を分析する時は、まずは成長ストーリーに着目します。
そして、その成長ストーリーを阻害する主な要因を探してみて、
特にそのような要因が見当たらなければ、投資対象にするようにしています。
この成長ストーリーを阻害する要因として、
私は「成長の限界」「景気の悪化」「他社との競争激化」の三つを調査します。
どれも、大変重要なことだと思います。
ただ、実際には成長ストーリーを阻害する要因は、他にもたくさん存在します。
例えば、大災害の発生、大量の不良品発生、従業員の集団スト、経営者の急死、
流行の変化、粉飾決算の発覚、取引先の倒産、従業員の不正(ベネッセ?)、
情報の漏えい、気候の変化(温暖化)、法律の改正、疫病の流行、為替変動など、
挙げればキリがありません。
ただ、これらを全て調べていたのでは、時間がいくらあっても足りませんし、
いずれかの項目で不安要素が出てくることは、まず間違いないでしょう。
例えば経営者が高齢なら、経営者が交代するリスクが高まります。
ですが、だからといってその有望な企業への投資を控えるのでしょうか?
この答えが「No」ならば、この項目を気にする意味はないわけです。
したがって、私は先に挙げたような細かい要因はほとんど無視し、
本当に重要だと思える三大要因に絞って、分析をするようにしています。
ただし、企業によっては他の要因についても分析することはあります。
例えば、おしゃれな衣料品を扱う会社ならば、
流行の変化は大きな成長阻害要因ですので、調査は必要でしょう。
そのあたりは、常識的に考えることは欠かしません。
もちろん、この方法では全ての成長阻害要因を掴むことはできませんから、
ある一定の確率で必ず失敗することになります。
ですが、成長阻害要因を全く把握しないまま投資に踏み切った際の勝率を
仮に50%とすると、この三大要因だけでもクリアしていることを確認すれば、
勝率を80%にまで上げることは可能だと考えています。
人間の死因の上位7位までの対策だけでもしっかりと取り組んでおけば、
全死因の76%を防ぐことができることと、まさに同じですね。
参考記事:株式投資よりも、まずは長生きを
余談ですが、みなさまの中には自動車を運転される方も多いと思います。
極力、自動車事故を起こさないようにしたいならば、
交差点にさえ気をつけていれば、事故を起こす確率を半分以下に減らせます。
もちろん、交差点以外でも注意して運転すべきですよ! 交差点は特に注意、ということです。
銘柄分析であれ日常生活であれ、完璧を求めようとしてもそれは無理な話です。
結婚相手と株式銘柄は、完璧を求めすぎると結局は何も手に入りません。
かといって、肝心なところを妥協してしまうと、
どちらもすぐにサヨナラしてしまう原因になってしまうでしょう。
であれば、しっかり見ておくべきポイントはどこであるのか? ということを、
理論や実績、経験などからきちんと把握しておくことが重要ですね。
その株を持っている理由を四行で述べられないなら、
おそらくその株は持つべきではない。
【ピーター・リンチ】
2014/09/30 (火) [ゆうゆー投資法]
ゆうゆーさん、こんばんは。
私はいつも真摯に分析をしようという気持ちばかりが先に立ち、
往々にして前のめりになってしまいます。
そしてそれは熱心なことで結構なことだとばかりも言っていられません。
ゆうゆーさんの今回の記事にある通り小さな不安より大きな不安を排除しておくということはとてもよい感覚だと勉強になります。
私は可能な限り小さな不安も払しょくしようと頑張るのですが、
結局そこまでの器量もなくヘッジがきちんと出来ていないばかりか、
多くの小さなことを気にかけるあまり、
本当に大切な大きな不安を疎かに扱い、
あれれ?ということがこれまでもよくありました。
何事もメリハリが大事だし、
本当に注力すべきところをきちんと特定できること、
ここがまず最初のセンスなのかなと思います。
一生懸命掘り下げていても、
それがあまり大勢に影響のないことだったりすると、
時間をかけた割に・・・という効率も悪くなってしまいますからね。
メリハリをつけて本当に大事なところにきちんと目が向くように、
これからも鍛錬していきたいと思います。
いつも参考になる記事をありがとうございます。
私はいつも真摯に分析をしようという気持ちばかりが先に立ち、
往々にして前のめりになってしまいます。
そしてそれは熱心なことで結構なことだとばかりも言っていられません。
ゆうゆーさんの今回の記事にある通り小さな不安より大きな不安を排除しておくということはとてもよい感覚だと勉強になります。
私は可能な限り小さな不安も払しょくしようと頑張るのですが、
結局そこまでの器量もなくヘッジがきちんと出来ていないばかりか、
多くの小さなことを気にかけるあまり、
本当に大切な大きな不安を疎かに扱い、
あれれ?ということがこれまでもよくありました。
何事もメリハリが大事だし、
本当に注力すべきところをきちんと特定できること、
ここがまず最初のセンスなのかなと思います。
一生懸命掘り下げていても、
それがあまり大勢に影響のないことだったりすると、
時間をかけた割に・・・という効率も悪くなってしまいますからね。
メリハリをつけて本当に大事なところにきちんと目が向くように、
これからも鍛錬していきたいと思います。
いつも参考になる記事をありがとうございます。
まるのんさん、こんにちは。
おっしゃる通りで、本当に注力すべきところをきちんと特定することが、
銘柄分析の第一歩ではないかと考えます。
正直これで、銘柄分析の成否の半分以上は決まると思っています。
分析内容そのものがピント外れであるケースより、
分析する部分がピント外れであるケースの方が、意外と多い気がします。
テニスの練習に例えれば、ドロップショットの練習方法が悪いというよりも、
そもそもドロップショットがそんなに重要なのか? という感じですね。
小さなことでも分析しておくに越したことはないと思いますが、
それをすることで、何が重要で何が重要でないか見失ってしまう可能性がある、
という風に思います。
私は、分析がダラダラと長くなる銘柄があまり好きではありません。
分析が複雑になるということは、それだけ分析ミスも増えるでしょうし、
フォローも大変で、投資の難易度は上がるでしょう。
シンプルにまとめられる銘柄こそ、自信の持てる銘柄になっています。
もちろん、シンプルであれば何でもよいわけではなく、
理に適ったシンプルさでないといけないわけなんですが・・・。
おっしゃる通りで、本当に注力すべきところをきちんと特定することが、
銘柄分析の第一歩ではないかと考えます。
正直これで、銘柄分析の成否の半分以上は決まると思っています。
分析内容そのものがピント外れであるケースより、
分析する部分がピント外れであるケースの方が、意外と多い気がします。
テニスの練習に例えれば、ドロップショットの練習方法が悪いというよりも、
そもそもドロップショットがそんなに重要なのか? という感じですね。
小さなことでも分析しておくに越したことはないと思いますが、
それをすることで、何が重要で何が重要でないか見失ってしまう可能性がある、
という風に思います。
私は、分析がダラダラと長くなる銘柄があまり好きではありません。
分析が複雑になるということは、それだけ分析ミスも増えるでしょうし、
フォローも大変で、投資の難易度は上がるでしょう。
シンプルにまとめられる銘柄こそ、自信の持てる銘柄になっています。
もちろん、シンプルであれば何でもよいわけではなく、
理に適ったシンプルさでないといけないわけなんですが・・・。
みやさん、こんにちは。
ROEは、適正PERというよりも成長率を求める時に参考にしています。
ROE=純利益/純資産 で表されます。
仮に、ROEが20%(=20億円/100億円)だとすると、
翌年の純資産は、100億円+20億円=120億円となります。(配当は無視)
ROEが常に20%で一定であれば、翌年の純利益は24億円となりますよね。
(20%=24億円/120億円、ですので)
そして、その次の年の純資産は144億円に増え、純利益は28.8億円です。
これの繰り返しで、年率20%成長を達成できる、という理屈です。
つまりROEが一定で配当が無い場合、ROE≒成長率 と考えています。
ただし、ROEが一定でない場合も多く、なかなか理屈通りにはなりません。
なので結局、ROEは参考指標の一つに過ぎないという程度ですね。
ROEは、適正PERというよりも成長率を求める時に参考にしています。
ROE=純利益/純資産 で表されます。
仮に、ROEが20%(=20億円/100億円)だとすると、
翌年の純資産は、100億円+20億円=120億円となります。(配当は無視)
ROEが常に20%で一定であれば、翌年の純利益は24億円となりますよね。
(20%=24億円/120億円、ですので)
そして、その次の年の純資産は144億円に増え、純利益は28.8億円です。
これの繰り返しで、年率20%成長を達成できる、という理屈です。
つまりROEが一定で配当が無い場合、ROE≒成長率 と考えています。
ただし、ROEが一定でない場合も多く、なかなか理屈通りにはなりません。
なので結局、ROEは参考指標の一つに過ぎないという程度ですね。
コメント