安定収入の重み、安定支出の重み

こんにちは、ゆうゆーです。

株式投資は将来的に大儲けできるチャンスを秘めてはいますが、定期預金のように毎日コツコツ積み上げてゆくタイプの投資ではありません。

保有株が大きく値下がった日には、しばしば「三ヶ月分の給料がたった一日で消えた・・・」などという表現がツイッターを飛び交います。

こんな日には、資産が大きく減ったことによる精神的ショックも相まってこの三ヶ月間頑張って働いた事実が完全に無駄になってしまったのではないか?と思えてくるものですが、ここはちょっと冷静になっておく必要がありますね。

この三ヶ月間、一生懸命働いたからこそ、暴落を受けてもこの三ヶ月間のトータルの収支はプラマイゼロで収まったわけです。仮にこの三ヶ月間サボって働かなかったとしたら、三ヶ月間の収支は正味、給料三ヶ月分のマイナスになってしまっていたわけです。

故に、この三ヶ月分の仕事の頑張りは何も無駄になっていないわけです。

また、当たり前ですが株式投資は常にマイナスになるものではなく、給料三ヶ月分がたった一日で稼げてしまうこともありますね。直近三ヶ月間の中でその一日以外は株式投資の収支は全てトントンだったとしても、三ヶ月分のトータルの収支は給料三ヶ月分ではなく、給料六ヶ月分にもなります。

給料は、株式投資でお金が増えた日も、減った日も、変わらずみなさまにプラスの収益をもたらしてくれます。
今日一日の株価変動で得た50万円の収益と、毎月変わらず振り込まれる50万円の給与では、全く価値が異なるように感じるのは私だけでしょうか?

給料や年金をはじめとした安定収入は、いつでもどんな時でも常にプラスの収支を提供してくれているというメリットが大きすぎます。これは精神的なメリットも加味しての話です。
よく「会社をやめて専業投資家になるには、資産が1億円あっても足りない」と聞くことがありますが、これは本心だと思いますね。

株が大きく上がったり下がったりした時には、まじめにコツコツ働いて給料を貰っているのが馬鹿らしくなることもあるでしょうが、数億円規模の資産を既に持っている人でもない限り、何も馬鹿らしくありません。


また、これと同様の話は収入だけではなく支出でも言えることです。

パチンコ好きの人がよく「今日は5万勝ったから、今日はお前らに焼肉を奢ってやるぞ~!」なんて羽振りの良い姿を見せることがあります。
私もそれに乗って「ゴチになります~!」なんて図々しくその人に近寄ってゆくわけですが(笑)、残念ながらこういう発想をする方は経済観念に乏しいとも言えると思いますね。

とはいえ、他人にご飯を奢るという行為は素晴らしいことであり、その恩恵にあずかっている私がこんな偉そうなことを言う資格は無いかもしれませんが・・・(汗)
もちろん、こういう方には後日、違う形でちゃんと恩返しをしていますからね!

パチンコで勝った日には「焼肉を奢る」とか「贅沢なショッピングを楽しむ」というのなら、では負けた日はどうするのでしょうか?
まさか他人にお寿司をせびったり、お気に入りの洋服をヤフオクで売って穴埋めをするわけではないはずです。

パチンコの勝敗は、安定収入ではなく不安定収入(支出)です。一方の焼肉代は、必ずマイナスが確定している安定支出です。焼肉を牛丼に格下げしても、マイナスがプラスになることはありません。
安定支出を甘く見ている限り、仮に奇跡的な幸運が舞い降りてきても、そうそうお金は増えてゆかないものだと思いますね。

これは、株式投資で言えば売買手数料が当てはまると思います。
利確の時も損切りの時も、変わらず手数料だけはしっかりマイナスとなって引かれているのが、振り返ってみれば意外に重いものです。

株式投資には、一時的な含み資産額の上下はつきものです。こればかりは株をやめる以外にはどうすることもできません。しかも、またそれがシャレにならないくらいの額で動きます。

だからこそ、手数料のような小さなマイナスを軽視してしまいそうになりますが、日々の含み資産額の振れ幅とその日支払った売買手数料を単純に比較してはいけませんね。安定支出の重みを知るべきです。


株式投資により、日々の資産額が給与収入や手数料支出、食費、娯楽費などとは無関係に大きく揺れ動く中に身を置いているからこそ、長期では必ず数字に表れてくるこれらの安定収入・安定支出の積み重ねの重みを意識的に感じるよう、習慣づけておきたいですね。

コメント

No title
ゆうゆーさん、こんばんは。

今日も大きく日経平均が下落しましたが、堀北ショックのあとに福山ショックも続いてしまい、夢破れた方々も多かったのではないかと心理的な下落もお察しいたします(笑)

とある本に書かれていた話ですが、同じ金額を投資するなら「宝くじと株式」のどちらを選ぶ人が多いのか、という実験をしたそうです。

①宝くじを買うと1%の確率で1億円当たる(ただし99%の確率で投資資産の10%を失う)

②株式を買うと99%の確率で10%株価が上昇(ただし1%の確率で全資産を失う)

この場合、①を選んでしまう人がとても多いそうなのです。ローリスク・ハイリターンに見えるのかもしれませんね。
ビジネス
ゆうゆーさん こんばんは。

兼業投資家をしていると「食うに困らない状態」を常に確保できているので精神的には非常に楽です。
(ただ、その分投資に使える時間が減りますが)


ブログタイトル「安定収入の重み、安定支出の重み」を読んで初めはビジネスについて書かれたのかな?と思いました。

安定収入:ストックビジネス
安定支出:固定費

安定収入が多く、安定支出が少ないビジネスを持つ企業に投資をしたいですよね。
安定収入
ゆうゆーさん。
おはようございます。

個人的にここ2ヶ月ほど大苦戦を強いられていますが、今回のブログを読んでかなり勇気づけられました。

サラリーマンやってると通勤含め(笑)大変な事も多いですが、毎月決まった収入が得られるのは精神的な部分でかなり大きいと思います。
自分の今の実力で専業だったとしたら、トレードの手法は現状と変わるかもしれませんがこの2ヶ月精神的にかなり追い詰められてるのではないかと思った次第です。

今は我慢の時、勉強の時だと思ってサラリーマン続けながら頑張ります。

ブログ更新大変だと思いますが、いつも楽しみにしてますよ。
Re: No title
KIRINさん、こんにちは。

日経平均が大きく下がったことと、堀北さんや福山さんが結婚されたことに少しでも関連があったら面白いですね。さすがにジュニアショックは無さそうですが(笑)

また、1%という確率がいかに低いものか、なかなか体感的には分かりづらいものですよね。10%でも相当低いというのに・・・。
もちろん、実際の宝くじを一枚買った程度では1億円以上が当たる確率は1%どころか0.0001%以下のようですから、これを体感的に測るなんて不可能に近いですが。

世の中そんなに甘い話は転がっていないでしょうから、時間をかけてコツコツ増やしてゆくのが結果的に大きく増やすコツになるのでしょうね。
Re: ビジネス
みやびさん、こんにちは。

給料という安定収入があるという安心感が、株が少々値下がりしたくらいでは動じないメンタルを生み、それが投資行動にも良い効果を生んでいるものと思いますね。

ビジネスに関してもおっしゃる通りで、安定収入、安定支出の重みを知っている経営者に投資したいです。少なくとも、円安で思わぬ特別利益が出て浮かれているような会社には投資したくないですね。
Re: 安定収入
ミスターさん、はじめまして。

私もここ数ヶ月は、全体相場と共に冴えない成績に落ち込んでしまっていますが、そういう時にこそ忘れてしまいがちなことをと思ってこの記事を書いてみました。

おっしゃる通りですよね。兼業だと、保有株の評価額が何年間も上がらなかったり、最悪0円になっても生活には困らないという安心感がありますが、専業だとそうはゆきませんからね。
実際に0円にまでなることはないとしても、この余裕こそが、結果的に良い投資行動に繋がる可能性が高いような気がします。

いつも楽しみにしていただき、ありがとうございます。今後とも頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。
No title
私も最近はは大きく下げ続けていますが、
給料(入金)があるおかげで全体資産としてはそこまで減らずに済んでいます。また、給料は資産の維持ももちろんですが、
下げて魅力が増した株を買い増し(ナンピン)することもできるので、
非常に重みがありますよね。
給料がなければ、下がるのをただ指を咥えてみてるだけですし。
PFのキャッシュを使いきったとしても、1か月経てば単元が安い株を買えるくらいはお金ができます(笑)

なお、私は減ろうが増えようが徹底した「ドケチ生活」を送っております(笑)

長期になるほど大きく利いてくるものですし、
給料を支えにして不調を乗り切っていきたいですね。
Re: No title
レイフォンさん、こんばんは。

ツイッターでは仕事の方でなかなか苦労されているような様子が伝わってきていますが(笑)、逆に投資の方に関しては随分と落ち着かれたんだなぁと思って見ています。

それもこれも安定した給与収入があること、そしてポートフォリオの整理をされ、健全な投資方針に変えられたことのおかげではないでしょうか。

無茶なことさえしなければ、好不調の波はあっても長い目で見ればそうそう負けるものではないですよね。私も今日は決算被弾で大変な目に遭っていますが(笑)、また次うまくやればいいさと気楽に考え、のんびり投資生活を楽しんでゆきたいと思っています。

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