エニグモのストップ安。買い時か、売り時か?

こんにちは、ゆうゆーです。

かつての保有銘柄であったエニグモが3Q決算発表、そして下方修正を発表しました。これを受けて本日のエニグモの株価はストップ安貼り付きの刑を受けています。

今は保有していないものの以前は保有していたということもあり、決算の内容と株価次第では買い戻す可能性もある銘柄ですので、簡単にですがここで振り返っておきます。

しかしまぁ~下方修正の幅が大きいですね。。。
この決算では当然かもしれませんが、ツイッターでもヤフー掲示板でも今回の決算の叩かれようといったら酷いものです。


さて、今回の決算での注目ポイントとしては、私は前年同期比29.2%増という3Qの売上の伸び率をどう見るかが全てだと思いました。利益は無視してよいと思います。

どうしても利益の急激な落ち込み方が気になるところですが、これは大規模なCM戦略を打って出たことが原因に決まっており、これは会社の計画通りであるわけですから今さらどうこう言うことではないですね。

そして、前年同期比29.2%増という数字は、ハッキリ言ってこれだけの宣伝広告費を投じたにしては物足りないです。会社側も(当初の計画を下方修正したのですから)そう思っているはずです。


で、これだけしか売上が伸びなかった原因として、私は二つのケースを考えました。そして真実がこのうちのどちらのケースなのかによって、今後の投資判断が大きく変わると考えています。

ケース1:事業は順調だったが、CMの効果が薄すぎた
バイマのビジネスそのものは至って順調だったものの、CMの効果が薄く、ただ無駄に経費(広告宣伝費)を浪費して終わったというパターンです。
CMの内容が悪すぎたり、そもそもCM戦略自体が失敗だった、というケースですね。

この場合、仮にCMを放映していなくても売上は順調に伸びていたはずです。よって、肝心の成長ストーリーは維持されていると考えてよいでしょう。

ケース2:事業が不調だった分を、CMの効果が補った
バイマのビジネス自体が停滞してしまいがちだったところを、CMを放映したおかげで伸ばすことができたというパターンです。

この場合、一見売上が伸びているように見えてもそれは大規模CM戦略のおかげであり、これを続ける限り利益は伸びず、やめたらやめたで売上の成長が止まってしまうことになります。つまるところ、成長ストーリー崩れですね。

以上の二つのケースのうち、今のエニグモがどちらに該当しているのかがとても重要な点だと思います。もちろん、実際は両方のケースが絡み合っているものと思いますが、どちらがよりウェイトが高いか?ということです。

今回の決算で、CMを全く放映しなかった場合の売上高がどうなっていたか分かれば状況が完全に把握できるのですが、そんなの今さら分かるわけがありませんからね・・・(汗)


そして、ここから先の考察は敢えて書きません。残念ながら私自身、自信を持ってここに書けるほどの見解を現時点では持っていないということもありますから・・・。


それにしても、パッと見の数字だけで判断して「ダメだ」と判断する方が多いような気がします。かくいう私も、決算書を一瞬見た段階では同じように思ったわけですが、記事を書きながら分析しているうちに少しずつ見解が変わってきました。

もちろん、「自信を持って判断できないものには手を出さない」というのも一つの重要な考え方ではありますが、ストックピッカーとしてのスキルアップのためにも、買い戻すかどうかは別にしてもう少しこの銘柄とはお付き合いしてゆくつもりです。

コメント

お世辞にも買い時ではないです。
単純に、売上20~30億程度しかないのに時価総額170億って過大評価な気がします。逆ならわかりますけどね。売上170億で時価総額20億だったらPER40超えも納得。

3QのPL比較したら、販管費は1761%アップなのに、売上は15%しか伸びていない。営業利益率なんて50→7%減ですよ。えーっみたいな。わたしには事業の成長が止まったところに、CM費が足を引っ張ったように見えます。ケース1でも2でもないですね。

まだまだ下がるんじゃないですか~。
自分も分析をしてみました
ゆうゆーさんこばんは。

私も本日のブログで分析してみたのですが、大規模な広告費がなければそこそこの決算になったのではと思っておりました。(広告無しで伸びたかは考えないで)
原価率に至っては前年度決算期より改善をしております。
ビジネスモデル自体は非常に優れていると思います。

個人的にはCMより口コミで広がる様な手段を取ったほうが良かったのかな~と思わないでもありません。
子会社にキュレーションメディアがあるのでこちらをもっと上手く活用できたら良かったのですが…

広告の効果は非常に読みづらいと再認識できた良い機会になりました。
No title
ゆうゆーさん、こんばんは。

もし「ケース1」だった場合は絶好の買い時と言えそうですが、実際のところ分かりにくくて手を出しにくいですね。。(とかいいつつ、私は3Q直前にちょっと購入して見事に被弾)成長ストーリーが崩れてなければ、最近買い増しを考えていた銘柄です。

BUYMAのようなそれほど大手でもないネット通販の場合、あのテレビCMが自社の客層に届くものだったのか?と考えると、なんだか戦略ミスっぽい感じもします。
(海外ブランドを買う客層は、TVのゴールデンタイムにお茶の間にいるような人たちではなさそう)
みやびさんの書かれている意見に同感なのですが、戦略次第で再浮上はあり得ると考えます。
Re: お世辞にも買い時ではないです。
しまりんさん、はじめまして。

今期のEPSをもって機械的にPERを出すことには意味がないとは思っていますが、それを考慮しても今の株価は安いようには見えませんね。

ただ、割安か割高かは別にして、今の業績の低迷が「一過性のものではなく、根本的な成長性が崩れたからだ」とそこまで言い切れるのは、逆に凄いと思います。

数字を見ると売り以外考えられないような酷いものですが、事業内容を考えた時に私はどうしても、「今まであんなに伸び続けたバイマの認知が、こんなところでいきなり終わるとは思えない」と思ってしまいます。円安も大きく影響している気がします。思い込みかもしれませんけどね。
Re: 自分も分析をしてみました
みやびさん、こんにちは。

私もCMをしなければ増収増益だったとは思います。ただし、その増益幅はせいぜい10%増程度の物足りないものだっただろう、というのが自分の中での今のところの想定ですね。

「ネット販売事業」と「テレビCM」というのは、あまり相性は良くないのかもしれませんね。テレビをよく見る人はあまりネットをしませんし、ネットをよくする人はあまりテレビを見ませんので。

また、あのバイマのCMを見ても、一体これは何屋さんのCMなんだろうか?と思ってしまいます(笑)広告戦略自体は悪くないかもしれませんが、その内容は根本的に見直して欲しいですね。
Re: No title
KIRINさん、こんにちは。

今回の決算での被弾は少し痛かったですね・・・。とはいえ、それはもう終わったことですから、現状(今日の寄り付き)の株価と企業を見比べてどうかというのは、これはまた冷静に考え直す必要がありますね。

おっしゃる通り、これが単なるCM戦略の失敗というだけ(ケース1)ならば再浮上は十分に有り得ると思います。株価の割安さが実に読みにくい状況ではありますが、今が買い時という可能性もあると思います。

以前のアイスタイルみたいな復活劇があれば凄いと思いますが、なかなかそう上手くいくことも少ないのでしょうかね・・・(汗)
No title
私もみやびさん、ゆうゆーさんと同意見です。
CM開始前の今期1Qは売り上げが前期比でほとんど伸びておらず、あきらかに鈍化してましたから、CMをやらなければ増収増益だったでしょうけど、速度はかなり鈍化していたでしょう。
また今後の広告はSNS等を利用した口コミに重点をおくべきだと私も思います。
その理由として会員数の伸びよりアクティブ会員の伸び率があきらかに悪いからです。
私の記事でも書きましたが、CMで認知した層が会員登録まではしてみたけど本当に安心してバイマでブランド物を買えるのか?というところで心理的ブレーキがかかり購入にまでは至らなかったのではないかと推測しています
No title
ゆうゆーさん、こんにちは。
私は決算短信の補足コメントをみて、ケース2なのではないかと考えています。会員数が38.5%増えたが取扱高が20%程しか増えなかったという事は広告の認知効果は十分にあったが、購買には繋がらなかったという事だと思います。ただバイマでの購入において注文・支払方法が複雑という事もなく、取扱品数も多いので欲しい商品が見つからなかったという事でもない。ショッピングを楽しめなかったか高かったという事だと思います。特に女性にとってはネット通販では試着などが出来ない訳ですし、ブランド品は安い買い物ではないので、そういうウキウキ感が無いと厳しいんでしょうね。
No title
エニグモの評判をみると、利用者の多くは実店舗でも他のネットショップでも無かったけどバイマにはあったから利用したという人が多いですね。ヲタク気質を持った人が利用する企業なのでフジコーポやまんだらけにこの企業は近いんでしょうね。なのでCMをうつ必要性は無かったのかもしれません。型番打ち込んでバイマがヒットという感じの人が利用者として多いでしょうから。
Re: No title
sunさん、こんにちは。

確かに、会員数の伸びに対してアクティブ会員数の伸びが低いような気がしますね。仮にsunさんの言う通り、心理的なブレーキが原因でこういう現象になっているのだとしたら、何かその不安を取り払うような施策を考えてほしいですね。
宣伝広告費の使い方も、今のやり方が本当に最善なのか見直すべきタイミングではないかと思います。

会社側は、私たちが見ることができる以上の詳しい分析資料を持っているのですから、原因をしっかり分析して今後の改善に繋げてほしいです。
Re: No title
ユリウスさん、こんにちは。

テレビCMで、バイマの認知度そのものはかなり上がったと思います。それは会員数の増加として現れていますね。
しかしながら、取扱高やアクティブ会員数の伸びがいまいちだったということは、本当にバイマを求めている層にはあまり届いていなかったと見ることもできます。

またユリウスさんの二つ目のコメントの通り、バイマは客を選ぶと思います。なので、万人にアピールするテレビCMは相性が悪いのかもしれません。(でも、フジコーポはCM戦略が失敗しているというイメージは無いんですけどね)

加えて、私はあのCM内容も悪いと思います。あれでは何のCMかサッパリ分かりませんから・・・(汗)
No title
CtoCサービスなので不安を払拭する施策のこれ以上の導入は難しいと思ってます。本物保証などの施策があっても実際に偽物かもしれない商品を掴まされた時にその後の対応の面倒さを考えたら、そのような可能性は0に近いと安心できないと購入するのをためらう人が多いと思いますし、そこの部分がTVCMでは足りない部分だったのではないかと。これがバイマで安心して買い物を楽しんでいる友達からの口コミでバイマを知ったとなれば話は別なんですよね。女性の口コミの威力をあなどってはいけません(笑)SNSでバイマでの買い物レビューを書いたらポイント還元みたいな手法で地道に口コミ宣伝が有効なんじゃないかなあと思ってます
Re: No title
sunさん、こんばんは。

sunさんは確か実際にバイマを利用されたこともあったと思います。実際に利用したことがあるというのはsunさん自身の大きな強みですね。だからこそ、この事業での口コミの重要性というのも身に染みて感じておられるのでしょう。鋭いご意見です。

sunさんの今日の記事も読ませていただきました。個別企業への投資で、自分なりのストーリーを立ててそれを検証してゆくのは楽しいですよね。想定したストーリーと違う結果になったらそれは勉強になりますし、想定通りになったらこれほどやりがいを感じることはありません。

プロセスを楽しみながら、じっくり個別株投資にチャレンジしてゆきたいですね。
No title
エニグモストップ安の3日前に売却しておりました。とても期待していた企業なのですが、一度利用して満足度不足を感じてしまいました。まず、購入時に商品と別にとられる金額が高い、さらにヤフオクのようなやりとりのあと商品が届いても偽物感があり、送料を負担しつつの鑑定。毎回これを行っていたらリピーターはつかないかと思い売却に至りました。一個人の意見ですが…。
Re: No title
ケイジさん、こんにちは。

おっしゃる通り、このビジネスでは「安心感」がとても大切ですからね。
そんな中、今までは「安心よりも価格」の人たちばかりが自然に集まっていたものが、ここ最近の円安で(海外ブランド服自体の)価格面の有利さが薄れ、またテレビCMをしたことで強制的に不特定多数の人の目に触れることになったようです。

それが「会員数は伸びたのにアクティブ会員数は伸びない」といった現状に繋がっているのかもしれませんね。私もここでみなさまとコメントでやり取りしているうちに、何となくですがエニグモの現状が見えてきた気がしています。

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